2006/10/10

H映画通信〜その2

うさ評:★☆☆☆☆

またまた韓国H映画通信です♪
きっとホラー映画に興味のない方にはとてつもなくつまらないと思うので、飛ばして下さいね!(笑)

今日ご紹介するのはこの夏公開されたH映画の一つ「師匠の恩」。
この映画ではお化けや怨霊は一切出て来ません。屈折した人間心理の怖さを描いた作品です。ジャンルはホラーというよりサスペンス・ホラーに近いですね。

ストーリーは。。
体 が不自由になり田舎で余生を車椅子で過ごしている先生の元へ16年ぶりに同窓生7人が集まります。一見和やかに見えるプチ同窓会。だけどそれぞれの胸には 小学校の頃、先生に受けた数々の仕打ちや屈辱が憎悪の渦を巻いており、それがとうとう恐ろしい殺人事件へと発展して行くのです。

まず感想から言うと・・感情移入がとてもしづらい映画でした(笑)。

幼い頃の先生のちょっとした一言。多感な子供には一生の傷になることもある。。それはそれで筋としてはアリかなと思いました。韓国では近年先生による体罰が問題視されているので、それも背景にあるのでしょう。
あ と韓国に「先生の日」と言うのが実際にあるのですが、劇中で「先生の日」に親達が先生に贈り物(賄賂に近いですよね、笑)をする場面があって、貧しい家の 子は満足な品を上げられないということで、皆に笑い者にされます。韓国を知らないと、この描写もかなり仰天モノですね(笑)

韓国のように 儒教の精神が強い国では、両親や先生は「絶対的存在」となっているのに対して、学校で銃が乱射され、先生さえも平気で殺されるアメリカや、「校内暴力」と 言えば、生徒が先生を殴るという図式の日本からすると、どうしても感情移入がしにくいんですよね〜。なぜそんなに先生の言葉にこだわるのか!と。。 先生の言葉が親の言葉と同じ位の重みを持っているんです。さすが儒教の国、韓国!だからこそこのストーリーが成り立つワケなのですが。。

グロいシーンにはそれなりにハッとさせられ、最後にヒネリ(でも簡単に分かってしまう、苦笑)も加わっていますが、H映画というよりも「韓国社会の一側面を知る良い映画」という感じでした。

*この映画は英語字幕ナシだった為、H映画大嫌いのアヒル氏に無理矢理通訳させながら鑑賞しました。ごめんね〜。

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